コラム

不況下での被災、納税で”泣きっ面に蜂”・・・災害等による納税の猶予

100年に一度といわれるこの不況下、日本各地に深い爪跡を残した台風18号の被害については、まだ記憶に新しいところです。災害によって被害を受け、そのために国税の申告・納税や各種申請等をその期限までに行うことができなくなった場合には、その期限を延長できる制度というものが整備されております。この制度につきましては、被災地として国税庁長官がその地域や期日を指定するというものもありますが、個別案件として納税地の所轄税務署長に申請をしてその承認を受けるというものもあり、承認を受けることができればその災害のやんだ日から2ヶ月以内に限り、申告等の期限が延長されることとなります。

また、法人税の納期限については、2ヵ月後というものが申告期限と同日となることから、申告期限の延長が認められれば自動的にその納期限も延長され、さらに、災害等により積極財産の20%以上に損失が生じた場合には、当該損失を受けた日以後1年以内に納付すべき国税については、災害のやんだ日から2ヶ月以内に申請すれば、当該損失の程度によりその納期限から最長で1年以内に限り、納税の猶予を受けることができる旨が国税通則法に規定されております。

つまり、申告等の期限の延長を受けた場合においては、その延長された期間内に納税の猶予手続をとることにより、納税の猶予期間は、本来の申告期限からではなく、延長された期限から最長で1年間となるのです。さらに、一定の手続をとって認められた場合等においては、合計して最長3年間の納税の猶予を受けることも可能となっております。

個人に係る国税や地方税についても、こうした不況の最中、前年の所得を基に課税される所得税や住民税について、一定の要件を条件として1年以内の納税の猶予が規定されておりますので、ただただ苦しみに耐えるのみではなく、信頼のおける専門家にご相談されるのも有効な一手となると思われます。